まなび哲楽は、
科学哲学にもとづくクリティカルシンキング教育を土台に、探究教育と総合型選抜の接続を専門とする
教育支援事業者です。
高校で必修化された総合的な探究の時間と、
大学がどんな人を迎えたいかをもとにマッチングを評価する総合型選抜。
本来はつながりうるこの二つが、
現場ではしばしば別々のものとして扱われています。
私たちは、両者を思考の設計のレベルでつなぎ直すことを仕事にしています。
まなび哲楽(がく)という社名は、
これからの時代における学びそのものを
再定義しようとする宣言です。
「まなび」という言葉には、従来の教育という枠組みを超えた意味を託しています。学校や制度に閉じたものではなく、人生そのものの中に広がる営みとして学びを取り戻したい、という願いです。学びは本来、誰かに与えられるものではなく、自ら問い、選び、試みる主体的なプロセスであるはずです。そのような、生きることと地続きの学びを中心に据えたいという想いを、このひらがなに込めました。
「哲学」ではなく「哲楽(がく)」としたのは、学問の本来の姿を取り戻したいという願いからです。哲学(Philosophy)の語源は Philo(愛する)+ Sophia(知)であり、知ること・考えることは、世界への驚きや好奇心から始まる、よろこびに満ちた営みであったはずです。しかし現代では、学ぶことが、未来への投資として耐え忍ばれる風潮があります。学問は手段である以前に、それ自体が目的であってよい。だからこそ「哲学」をあえて「哲楽」と言い換え、考えることそのものを楽しむという価値観を、社会に広げていきたいと考えています。
そして、あそびと学び、そして人生は、本来分断されるものではありません。遊ぶように学び、学びのなかに人生の意味を見つけていく。その往復のなかで、人は問いを深め、自分なりの意味をつくっていきます。学びを取り戻すことは、生き方を取り戻すこと。まなび哲楽という名前は、その変化の起点でありたいという宣言です。
一般に、学びは将来の役に立つからという理由で正当化されがちです。
私たちは、その手段化の前に、学ぶことそれ自体のよろこびがあると考えています。「Philosophy」の語源が「Philo(愛する)+ Sophia(知)」であるように、
学ぶことは本来、それ自体が目的でありうる営みです。
学びそのものを楽しむ文化の再生に私たちは寄与します。
探究は、まず問いを立てることから始まると語られます。
けれど私たちは、問いはむしろ探究の末にたどり着くものだと捉えています。
問いが見つからないのは学生の能力不足ではなく、
問いが生まれる条件がまだ整っていないからです。
批判的な思考や創造性の発現を支える文化的な土壌づくりを手掛けます。
総合型選抜において、提出書類を添削することや面接練習を行うことが
対策だと誤解されがちです。私たちは総合型選抜を、
学生と大学の相思相愛を生み出すマッチング型の入試として捉え、
学生が自分の言葉で何を学びたいかを語れるよう支えることを、
指導の本義と考えています。
「総合的な探究の時間」の必修化以降、発表会の見栄えや調べ学習の延長として扱われる場面が少なくありません。問いが思いつかない学生の前で、既存の探究サイクルはしばしば機能不全を起こしています。
書類添削と面接練習による底上げによって、本来あるべきマッチングの理念が毀損されています。また、指導者がもつ暗黙知が異動などにより組織に蓄積されないという課題があります。
最も深刻なのは、探究教育と総合型選抜のあいだに本来あるべき有機的な接続が組まれていないことです。両者を一体として設計し直す構想が、現場には決定的に不足しています。
探究教育と総合型選抜の接続を、別々の取り組みとしてではなく、ひとつの思考の設計としてつなぎ直すところから始めます。「総合的な探究の時間」が調べ学習や発表会の見栄えにとどまってしまう形骸化の問題を、クリティカルシンキングを土台とした設計で解きほぐします。
学校の実情と、育てたい学生像を丁寧にうかがったうえで、探究カリキュラムの全体像、年間の指導計画、探究と総合型選抜を思考の設計として接続する仕組み、成果の可視化を、御校の文脈に合わせて組み立てます。また、属人的になりがちな総合型選抜の暗黙知を、誰もが使える形に拓く仕組みを提供します。
探究をどう指導し、どう評価するか。クリティカルシンキングを単なるスキルではなく、知的な構えとしてどう育てるか。探究とキャリアの結びつけや、総合型選抜の体系的な指導法など——こうしたテーマを、一方的な講義ではなくワークショップを交えて、先生方とともに考えます。
中心に置くのは、志望理由書などの提出書類や探究の成果物を立派に整える方法ではなく、学ぶ人自身の意欲とアカデミックスキルを育てることです。指導者自身の言葉が、いつのまにか学生本人の声を上書きしてしまわないように、本人の思考を引き出す関わり方を、実践を通じて共有します。
開校期や改革期は、方針を描くだけでは現場は動きません。隔月・月次の定例を軸に、カリキュラムや指導計画のレビュー、教員研修、進行の支援を組み合わせながら、設計から運用、評価、教員の育成までを継続的にご一緒します。
立ち上げの時期は関わりを厚くし、現場で回り始めるにつれて、少しずつ関与を引いていく。目指すのは、最終的に学校・自治体ご自身が担える内製化と自走です。伴走のなかでは、指導計画のたたき台、評価の枠組み、改革のロードマップなどを、一緒に形にしていきます。
探究と総合型選抜のあるべき接続についてや、クリティカルシンキングなどに関する講演のご依頼を受けております。(各学校のご要望に合わせて、その他のテーマもお引き受けいたします。)
また、授業や特別講座、課外プログラム、面接指導などの場に、探究と総合型選抜の指導を専門とする弊社の人材を派遣します。とりわけ面接や志望理由の指導では、受け答えの型を教え込むのではなく、その人が自分自身の言葉を見つけられるよう対話することを大切にします。整えるべきは紙の上の文章ではなく、その内側にある、まだ言葉になっていないものだと考えるからです。学ぶ人の関心に火をつけ、教室の枠を越えて考えることを楽しめる——そんな時間を、現場と一緒につくります。
これまでAIは、答えを出してくれる装置と見なされてきました。私たちが目指すのは、その逆です。学ぶ人の問いを揺さぶり、「本当にそうだろうか」と自身の前提を問いなおすきっかけを与え、考えることそのものを深める対話の相手としてのAI。これにより学生の問いが深まっていく過程を支え、教員の指導と評価を助ける存在を構想しています。これはまだ形にしていく途上の挑戦であり、私たち自身の研究課題でもあります。
教育現場での約20年の指導知と、経営・事業づくりの視点。その両方を併せ持つことが、私の背景です。
総合型選抜塾最大手の早稲田塾で約20年余、指導の最前線に立ち、累計約15,000名の合格者を見送ってきました。基幹講座である提出書類指導を約15年にわたって、あらゆる学部の指導を担当。とくに慶應SFC、早稲田大学人間科学部FACT選抜、東京科学大学総合型選抜、筑波大学AC入試など、本格的なアカデミック型の選抜を専門としてきました。
同時に、校舎長として約15年、経営マネジメントにも携わりました。指導者の育成や、合否分析にもとづくノウハウの体系化を通じて、属人的な指導知を、どう組織の力に変えるかという問いに、実務として向き合い続けてきました。
また、質の高い探究を実践するためには、学生自身の批判的思考や統計的推測を含む研究デザインについて教える必要があると考え、大学で学んだ理論物理学を背景に、科学哲学にもとづく独自のクリティカルシンキング教育も開発してきました。その他、桜美林大学の探究コラボレーター認定や、自治体・教育委員会と連携した海外研修プログラムの設計運営に携わってきました。
教育の現場知だけでも、制度や事業の視点だけでもなく、その両方から教育を語れること。多くの現場が探究か総合型選抜のどちらか一方に偏るなかで、両者を思考設計のレベルで一気通貫に接続できること。まなび哲楽は、この二つの強みを土台に生まれました。
はじまりの話→
高校生のころ、わたしはオイラーの公式を前にして、世界がひとつにつながって見えた瞬間がありました。それまでばらばらに学んできた指数関数や三角関数、円周率や虚数が、たった一行のなかで深く結びついている。それに気づいたとき、思わず涙がこぼれたのです。
学ぶことは、何かの役に立つから価値があるのではない。突き詰めた先で世界が一つに見える、そのよろこびそれ自体が、すでに十分な価値だったのです。学びは手段である以前に、それ自体が目的でありうる。手放さずにきたこの確信は、この瞬間に始まります。
大学生のころ、専門の壁を軽々と越え、世界をまるごと捉えようとするバックミンスター・フラーの思想に出会いました。なかでも、これまで人類が積み重ねてきた宇宙についての知識に誰もがアクセスできるようにし、教育を根幹から変えようとする「宇宙学校」の構想に強く惹かれ、自発的な学びあいの場を自らの手でつくりたいと願うようになります。その思いが、やがて早稲田塾へと引き寄せられるきっかけになりました。
早稲田塾では、約20年余にわたって総合型選抜の指導に携わり、累計約15,000名の合格者を見送ってきました。そこで目にしたのは、学ぶよろこびが人から人へ伝わり、学生自身が学びを教室の外へ持ち出していく光景です。数学好きの高校生たちが、誰に言われるでもなく勉強会を開く——そんな、教える側と教わる側の境目が溶けるような学びの場が、そこには確かにありました。
やがて時代が大きく変化するなかで、社会が求める教育のあり方も変わっていきました。国策としてはじまった高大接続改革は、まさに教育におけるパラダイムシフトです。学力とは何かを問い直し、教育はどうあるべきかという根本からの見直しを迫るものでした。以降、東京大学が推薦入試を始めるなど、知識偏重の入試からの脱却が目指されていますが、その理念が十分に現場へ浸透しているとは、まだ言いがたい状況です。
一方で、一般選抜に代わる選択肢として総合型選抜への注目が高まるなか、場当たり的な対策に走る教育機関は、いまも後を絶ちません。それは、総合型選抜指導の勘どころが、一部の指導者のなかに暗黙知として閉じてしまう構造的な課題があるからです。結果として、塾に通える学生とそうでない学生のあいだに、準備の格差が生まれてしまう。
このような現状を変え、その暗黙知を誰もが手にできる形に拓けないか。総合型選抜を民主化し、誰もがその知に触れられる社会を実現したい。まなび哲楽は、その問いから生まれました。
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